◆向附・・鯛 一塩細造

◆汁・・ 合わせ味噌 里芋

◆椀盛・・飛竜頭

◆焼物・・さわらからすみ

◆預鉢 ・・柿と春菊の白和え

◆八寸・・


◆前座
1.寄付:白湯をいただく
2.腰掛待合:路地草履をはき、正客は円座を用意する、待ちます
3.迎え付け:亭主がしおり戸を開け、総礼、ころあいをみて、正客から内路地に進み、蹲
4.席入り:にじり口から入り、床、点前座を拝見して座につき、亭主は客の1人ひとりに挨拶
5.懐石:膳が運ばれ、酒、煮物椀、焼物、進肴、千鳥の盃、箸洗、八寸、湯斗
6.初炭:初炭、香合の拝見
7.主菓子:菓子をいただく
8.中立ち:いったん退席し、腰掛待合で後座の席入りの合図があるまで待つ
◆後座
9.席入り:席入り銅鑼をつくばって聴き、席入りし、後座床と点前座を拝見
10.濃茶:濃茶をいただき、茶入、茶杓、仕覆を拝見
11.後炭:風炉中を拝見
12.薄茶:干菓子が出され、薄茶をいただき、薄茶器、茶杓を拝見
13.退席:薄茶が終わると亭主は改めて席中に入り、一期一会の礼、退出
折敷 一文字と汁
汁・・赤みそ れんこん団子
椀盛・・秋なすの吹寄せあんかけ
焼物・・小あじのみぞれ煮
預鉢・・うざく(きゅうりとうなぎの酢の物)
八寸
千鳥の盃
和菓子・・月餅
後座
干菓子
9月24日のお昼より
よし庵にて正午の茶事が催されました。
コロナの収束に伴い、お茶事の作法が法定通りに戻りました。
生徒さま達には袖落としをご用意いただき、左の振りに入れ、右の振りにはポケットティッシュをご持参いただきました。
『皆さま本日はどうぞよろしくお願いいたします』
『お…お願いいたします…』
だいぶ緊張のご様子。
大丈夫です!私も宗嘉先生も常にどちらかが側におりますから!
ですがその緊張も、お料理が進むと自然にほどけてきました。宗嘉先生のお料理の優しいお味が、皆さまの心に届いたのかも知れません。茶懐石料理では確かに作法は少し複雑なのだけれど、これも『慣れ』が大事なようです。
茶道のお稽古と同じなのですね。
茶懐石料理では、ご飯から頂きます。
料亭などの懐石料理ではお汁から頂き、箸先を汁で湿らせてからご飯を頂くのに、何故なのだろうといつも思っていました。
茶懐石料理の席では、ご飯の炊き方に工夫があり、飯器の持ち出し毎にご飯の炊き具合が異なるので、その時間の経過を敏感に味わうためだと聞いたことがあります。
ご飯はほのかな甘味を持っています。
最初のご飯は水分が多め。
ややべちゃっとした感触。
でもその柔らかいお米の粒々が、私たちの身体に穏やかに語りかけているのかも知れません。
『さぁ、これからご飯ですよ…』
その声は囁きに似た微かなものなので、もしもお汁から味わってしまうと、出汁の旨味で聞こえなくなってしまうのかもしれません。
美味しいものを食べると、嬉しい。 だけど欲に駆られて食べてしまうと、ある時点から美味しく感じられなくなってしまいます。
それはあまりにも寂しい。
食材にも亭主にも感謝ができなくなってしまう。
だからちょうど良い量を身体が欲しがるように、舌とか食道とか内臓とかに、ちょうど良い強さの刺激を与えて、ちょうど良い量の消化液を分泌できるように計算されているのかも知れない。
そんなことを思いながら、皆さまにお作法をお伝えしておりました。
その後、初炭、縁高によるお菓子の持ち出し、腰掛け待合に移動して小休憩、濃茶、後炭、薄茶とお席が進みました。
お正客さまは、見事に問答を覚えておられ、つつがなくお茶事が運びました。
お次客さまは、ご入会して半年の生徒さま。
今回が着物デビューの日だそうです!
着付けの腕も、茶道の腕と同じく、確かなものをお持ちで頼もしく感じました。
三客さまは薄茶のご担当をいただきました。
その話は後ほど…。
お詰さまにはベテランの生徒さまにお願いしました。
お皿の拝見や腰掛け待合での作法など、ところどころで助けていただきました。
それからモデル兼カメラマンの太田真弓さま。
陰日向なく活躍していただき本当にありがたかったです。
さて、薄茶のお席をご担当いただいた生徒さまにつきまして。
皆さまから『完璧でしたね』と称賛のお声が掛かりました。
宗嘉先生も『上手になりましたね』とお声を掛けておられました。
工藤は水屋でのお仕事があり、お茶室に近寄ったり離れたりで、様子を全て伺うことはできなかったのですが、お茶室から流れてくる充実した空気を感じていました。
よし庵にて卯月の懐石料理教室が催されました。
春らしい5品のお料理がテーブルを彩りました。
《卯月の懐石料理》
・鯵のみどり酢和え
・ひげしんじょ
・海老とうどのアボカド和え
・菜の花の辛子漬け
・よもぎ麩の西京味噌仕立て
この日は新鮮な鯵をまず三枚に下ろすところからスタートしました。
鯵のみどり酢和え🐟
『うぅ…、難しい…』
生徒さま苦戦。
分かります。難しいですよね💦
私もお魚を捌くのは不得意で、頑張ってー!と応援していました。
鯵の薄切りを胡瓜と茗荷でさっぱりといただきます。また味付けが絶妙。胡瓜🥒はいつもよりもお化粧してよそ行きのお顔。
『こんな風に胡瓜をお料理したことなかったわ』
と生徒さまも驚きの表情でした。
ひげしんじょは、具沢山!
お椀の中にこんもりと盛られて、口に含むと柔らかくほどけます。千切りした数々のお野菜をおひげに見立てています。
材料の比率にヒミツあり!
それぞれが主張し過ぎず一つの味にまとまっていました。生椎茸の豊かな香りが鼻腔をくすぐり、大満足の一品。
海老🍤とうどのアボカド和え🥑
もー、これは間違いないでしょ!
ええ間違いございませんでした😆
その中でもプロの細かい技が随所に光ります。
菜の花の辛子漬け
宗嘉先生が作る菜の花は、そんじょそこらの菜の花ではございません。
お料理前の最初のひと手間が大事。
こんなに違いが出るんだ!と驚きました。
食材に対する愛情がなせる技と言えるでしょう。
よもぎ麩の西京味噌仕立て
西京味噌の甘く濃厚な味わいに、よもぎの香りがぴったりの一品。
よもぎ麩の上に桜をあしらって春満開です🌸
10:00に始まって、11:30過ぎに終了する、よし庵の懐石料理教室。
ノンストップの90分。
ちょっと忙しいけど充実しています。
『本当に全部作らせてもらえるんですね!』
生徒さまが目を輝かせて感想をおっしゃってくださいました。
全部皆さまに作っていただき、全部召し上がっていただきます。
女性好みの食材チョイスと優しい味付け。
量もちょうど良く、香りも豊かです。
それは風水師としての顔を併せ持つ宗嘉先生が、広い視点で献立を考えているから。
是非ぜひ、よし庵の懐石料理教室においでくださいませ。
感動を全身で味わっていただけると思います😊
3/26(日) 5名のお客様と雛まつり茶事を行いました。稽古茶事なので、生徒さまお二方に『続きお薄のお点前』と『炭手前』をお願いしました。
お点前を披露してくださった生徒さま、本当にありがとうございました!
お陰様で素晴らしいお茶事となりました。
お点前担当の生徒さまは
『よし庵の名にかけて頑張ります💪』
と前日までお稽古に励んでくださいました。
炭手前担当の生徒さまも、毎日私どもの動画をご覧になり、手を動かしてくださっていたのこと。
そのお気持ちがとても嬉しく私の心に響きました。
そして迎えた当日🌸
日頃の練習が結実した美しいお点前であったと宗嘉先生から伺っております🍵
炭手前もお羽が流れるような美しい手捌きであったとのこと🪶
(工藤は半東のため水屋仕事をしておりました)
お客様のお作法も見事でいらして、茶室の空間が清々しい気で満たされていました。
茶事には独特の緊張感があります。
お稽古で常にお顔を合わせている間柄でも、茶事の場がお教室でも、いつもとは異なる空気が流れていました。
亭主役の真剣に茶道と向き合ってくださるそのお姿に、誰もが心を動かされました。
日々のお稽古の真髄は、この心持ちの中にあるのかなと思いました。
●小隠は陵薮に隠れ 大隠は朝市に隠る
しょういんはりょうそうにかくれ
だいいんはちょうしにかくる
中途半端な者は、山野に隠れ住んで悟りを開こうとするが、本物は市中で超然と暮らしているものだ。
いつも会う人
いつも通う場所
いつも手にするお道具たち
『いつも』の中の特別なひと時。
これが本当の創造性なのかも知れないと気付いたのでした。
宗嘉先生の茶懐石料理も、心を満たす素晴らしいお膳でございました。
平安期のお茶と和菓子を一緒に味わいました。